【キャラ語り】緑谷出久がサイコーな理由(前編)

 激しい腹痛に襲われ、私はトイレに駆け込んだ。

 原因は分かっている。

 3カ月以上賞味期限の切れた粉末ココアを1週間程賞味期限の切れた牛乳に混ぜて飲んだからだ。

 正気でない私は、何の罪も無い神を呪った。

 しかし、悪いことばかりではない。

 トイレという大変パーソナルなスペースで、アニメが観られるからだ。

 父よ、母よ、便利な時代に私を生んでくれて本当にありがとう。

 神の悪戯と思いきや、この状況、

 今では、神の粋な計らいとさえ思えてくる。

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 さて、私が激痛と共に楽しんでいた作品は「僕のヒーローアカデミア」です。

 この作品のあらすじをざっくりと説明すると

 大半の人間が「個性」と呼ばれる超常能力を持った世界で、何の「個性」も持たない少年、緑谷出久君。

 そんな彼が、世界ナンバーワンヒーロー、オール・マイトとの出会いをきっかけに「個性」を授かり、ヒーローを目指して奮闘するという学園バトルストーリーです。

 ざっくりすぎて、あまり魅力が伝わっていないのは解っています。

 しかし、声を大にして言わせてもらいたい。

 主人公の緑谷出久君

 アニメ史上最高の主人公です。

 こんなことを言うと、他作品の熱狂的ファンの皆さんから火炎瓶でも投げられそうですが、それを覚悟で再度言いたい。

 緑谷出久君は、長いアニメの歴史上、最高最強の主人公です。

 私が何故そう思うのか

 今回も間違いなく長文になってしまうため、前編・後編に分けてお伝えしていければと思います。

 それでは、よろしくお願いします。

緑谷出久(デク君)ってどんな人?

 そもそも、史上最高の主人公、緑谷出久君ってどんな人?というお話なのですが、

 一言で言うと

 「真面目で頭脳派な、のび太君」です。

 日本国民で、のび太君を知らない人はいないかと思いますので、のび太君の説明は割愛させていただきます。

 そんな国民的主人公ののび太君ですが、多くの方のイメージとしては、

 怠け者、弱虫、お勉強が苦手等というネガティブな印象と

 優しい、思いやりがある、意外と正義感が強い等のポジティブな印象に分かれるかと思います。

 我々はそんなのび太君のネガティブな部分に親近感を覚え、ポジティブな部分に感動を覚えつつ、結局のび太君大好き状態に心を持っていかれるわけです。

 正に藤子Fマジック。

 ネガティブとポジティブの両面があってこそ私達の愛すべきのび太君であり、ネガティブな部分が改善されてしまっては、今まで担保されていた親近感が失われ、感情移入のし辛いただの良いやつになってしまうのではないか。

 私はそう懸念していました。

 大人として懸念すべき問題は、もっと他にも沢山あるとは思うのですが、仕方がありません。

 だってのび太君、大好きなんだもん。

 しかし、そんな懸念は杞憂に終わります。

 現れてしまったのです。

 のび太君を越えたのび太君。

 のび太君2.0が。

 そうです。

 その男こそが「僕のヒーローアカデミア」主人公、デク君こと緑谷出久君です。

 デク君は、優しくて、正義感があるという、のび太君の長所をそのまま受け継ぎ

 努力家で頭脳派という、のび太君の短所とは真逆の性質も持ち合わせいます。

 一見、パーフェクト過ぎて応援し辛そうな性質の持ち主ですが、そんなことはありません。

 気づけばあなたは心の中で、こう叫んでいます。

 「頑張れデク君!」と

 とにかく応援せずにはいられない主人公デク君ですが、次回は、どうしてデク君が応援せずにはいられない男なのか。そして、どうして私がデク君のことを史上最高の主人公だと思うのか、ということについて記述していきたいと思います。

 次回もよろしくお願いいたします。

【二次元世界の歩き方】

 

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                       

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