勿論もう見ましたよね。ぼっち・ざ・ろっく!。
見ておくことが、最早大人のエチケットと言っても過言ではないこの作品ですが、もしあなたがこの作品を未だ見ていなかったとしても大丈夫。
今回は、ぼっち・ざ・ろっく!を未だ見ていない人必見。この作品の魅力を楽曲の観点からお伝えしていきたいと思います。
それでは、早速よろしくお願いします。
目次
物語のテーマについて
ずばりこの作品のテーマは「友情」です。
主人公のぼっちちゃんは、小さい頃から友達がおらず、ひとりぼっちでした。
そんなぼっちちゃんが音楽を通して出会う仲間と「友情」を育んでいく、というのが本作の大まかなあらすじなのですが、特にご注目いただきたいのが、同じ高校の同級生であり、同じバンドのメンバーである喜多ちゃんとの「友情」です。
バンドの中で、ぼっちちゃんはリードギター、喜多ちゃんはギターボーカルを務めているのですが、陰キャで友達がいないぼっちちゃんに対して、喜多ちゃんは圧倒的陽キャで、学校内でも大人気の女の子です。
そんな真逆の二人の間に、友情が芽生え、親友になっていくまでのプロセスが、アニメ第一期では描かれているのですが、最終回の文化祭ライブの際、この二人の絆によって織りなされた圧巻のパフォーマンスが素敵すぎて、涙腺が崩壊したことはここで白状しておきます。
楽曲について
ぼっちちゃんと喜多ちゃんが所属するバンド「結束バンド」の楽曲は、作曲はベースのリョウさんが担当し、作詞についてはぼっちちゃんが担当しています。
作中で演奏される2曲の歌詞を比較すると、独りぼっちだったぼっちちゃんにとって、喜多ちゃんと過ごす時間がどれだけ掛け替えのない時間だったか、そして、ぼっちちゃんにとって喜多ちゃんがどれだけ大切な存在になっていたかを解っていただけるかと思います。
ギターと孤独と蒼い惑星
この曲は、結束バンド初めてのオリジナル曲であり、ぼっちちゃんが初めて歌詞を書いた曲です。
未だバンド結成間もなく、ぼっちちゃんのぼっちさが色濃く出ている内容の歌詞になっており、ダークな音色に、ぼっちちゃんのネガティブな歌詞が乗り、とてもクールな楽曲となっています。
この曲の私が好きな部分は以下のとおり。
「息もできない情報の圧力
めまいの螺旋だ。私はどこにいる
こんなにこんなに息の音がするのに
変だね、世界の音がしない」
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皆と同じ世界にいるはずなのに、周囲に溶け込めず、耳を塞ぎ、目を塞ぎ、世界を遠ざけてきたぼっちちゃんらしい歌詞です。
この曲の歌詞は全体を通して、他人との関わりではなく、ぼっちちゃん自身の中にある葛藤を表現した内容になっていて、未だ喜多ちゃんや他のメンバーとの繋がりを意識したものではありませんでした。
星座になれたら
続いてこちらの曲は、アニメの最終回(文化祭ライブ時)に演奏された一曲です。
この曲の演奏中、ぼっちちゃんの見せ場であるギターソロの直前に機材トラブルがあり、絶体絶命の場面に、喜多ちゃんがアドリブでぼっちちゃんのフォローに入ります。そして、喜多ちゃんのその思いに応えるように、ぼっちちゃんが魅せるボトルネック奏法。
涙なしでは見られない友情の連携を魅せられる「星座になれたら」ですが、歌詞がまた泣かせるんです。
「月が綺麗で泣きそうになるのは
いつの日にか、別れが来るから」
「君と集まって星座になれたら
空見上げて、指を指されるような
繋いだ線、解かないで
僕がどんなに眩しくても」
「君と集まって星座になれたら
切なる願い、誰かに届いたら
変われるかな、夜の淵を
なぞるような、こんな僕でも」
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これは明らかにぼっちちゃんが喜多ちゃんのことを思って書いた歌詞です。
あんなにも世界に壁を作って、あんなにも人との関わりを拒絶してきたぼっちちゃんが、喜多ちゃんと過ごす時間の中で自分の居場所を見つけ、手放したくない掛け替えの無いものになっていることが伺える内容となっています。
アニメ第一期では、文化祭までが描かれていますが、この先のストーリー展開としては、更に「結束バンド」というチームとして、そしてぼっちちゃん個人としての成長が描かれてゆきます。
第二期がやるのかどうかわ分かりませんが、是非映像として、この先のストーリーが見てみたい。
制作会社の皆様、第二期の制作、何卒よろしくお願いいたします。
それでは、本日はこれにて。
【二次元世界の歩き方】